お客様からよくいただくご質問に、「社会保険料はいつ徴収すればいいの?」というものがあります。特に、月途中で入社した方や月末退職の方のケースは、複雑に感じられるかもしれません。ここでは、社会保険料の徴収ルールについて、ポイントを絞って解説します。

ルール1 社会保険料の徴収ルールは「翌月徴収」が原則!

まず社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料)は、「翌月徴収」が原則です。これは、当月分の社会保険料を、翌月に支給する給与から控除するということを指しています。

 例:10月分の社会保険料を、11月に支払われる給与から徴収

ただし会社によっては、当月分を当月支給の給与から徴収している場合もあります。

 例: 10月分の社会保険料を、10月に支払われる給与から徴収

給与計算を担当される方は、まず自社がどちらなのかを正しく把握して下さい。意外と曖昧になっているケースがありますが、間違えのない給与計算をするためにはとても大事です。

ルール2 社会保険料は資格取得日と資格喪失日で決まる!

 社会保険料は、資格取得日が属する月分から、資格喪失日の属する月の前月分まで月単位で発生します。この資格取得日とは「入社日」や「社会保険加入要件を満たした日」です。一方、資格喪失日は「退職日の翌日」や「死亡日の翌日」です。この「翌日」という点が分かりづらいと思いますのでご注意下さい。

この2つのルールを理解することが、適切な社会保険料の徴収時期を判断する上で最も重要になります。以下、例をみていきましょう。

月途中で入社した場合の社会保険料

例: 9月10日入社の場合

  1. まず資格取得日は9月10日
  2. 資格取得日が属する月分である9月分の社会保険料から発生。
  3. 9月分の社会保険料は10月支給の給与から徴収する。(当月徴収の場合は、9月支給の給与から徴収

社会保険料には日割り計算がありません。たとえ月の途中で入社しても、その月分の社会保険料は1ヶ月分まるまる発生することにご留意下さい。

月末退職の場合の社会保険料

例: 10月31日退職の場合

  1. まず資格喪失日は11月1日。(退職日の翌日が資格喪失日)
  2. 資格喪失日の属する月の前月分である10月分まで社会保険料を徴収する必要がある。
  3. 10月分の社会保険料は11月支給の給与から徴収する。(当月徴収の場合は、10月支給の給与から徴収

退職日が月末以外であれば、退職月分の社会保険料はかかりません。月末退職の場合のみ、退職月分の社会保険料が発生すると覚えておくとよいでしょう。例えば、10月30日退職の場合は資格喪失日が10月31日となりますので、10月分の社会保険料は発生しません。

まとめ

社会保険料の徴収ルールは、給与計算業務の中でも特に間違えやすい部分です。しかし基本ルールを理解しておけば、間違えることもなく、スムーズに進められると思います。 もし給与計算でお困りのことがあれば、弊社までご相談ください。専門家として全力でサポート致します。

給与計算のご依頼はこちら

CONTACT

お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください。
東京都(新宿区、渋谷区、港区、中央区、品川区、目黒区、世田谷区、大田区、杉並区、八王子市、立川市、町田市等)
神奈川県(横浜市、川崎市、相模原市、藤沢市、鎌倉市等)を中心に全国対応させていただきます。